セメント瓦、石州瓦、三州瓦の特徴について
屋根材のなかで最もポピュラーな物が瓦です。瓦屋根にも種類があり、原料の違いによって分類することができます。
①セメント瓦
コンクリート瓦とも言われ、その名の通りセメントと砂を主原料としたもので、表面処理(塗装)をして使われます。 形状や色は家の形や壁の色に合わせて変えることができますが、経年により変色や脱色が起きるため、数年ごとのメンテナンス(塗装)が必要です
②粘土瓦
粘土を原料として作られた瓦が粘土瓦です。粘土をそれぞれ希望する瓦の形に成形し、乾燥させ、1000度~1250度の高温で焼き上げて作られます。 日本瓦は生産される産地よって特徴が異なり、日本瓦の代表的な生産地として、「三州瓦」、「石州瓦」、「淡路瓦」があります。 日本瓦の原料となる粘土のキメの細かさや、粘性の強さなど瓦屋根に適した粘土が採掘できることから瓦屋根のブランドとして有名です。
■石州瓦(島根県 石見地方)
石州瓦の焼成温度は1200℃以上での高温でじっくり焼き締めています。それによって、瓦の害である凍害、塩害に強く、経年変化による変色しにくい優れた品質を有しています。海側や北側に利用されることが多い瓦です。
■三州瓦(愛知県 三河地方)
1,100~1,150℃で焼成する三州瓦は日本で最大の瓦の産地です。 J形(和瓦)、F形(洋風平板)、S形など様々な形状の瓦があり、陶器瓦もいぶし瓦も生産されています。 ハウスメーカーなどを中心に現在新築の屋根材市場の多くはこの三州陶器平板(F型)瓦が占めています。
■あわじ瓦(兵庫県 淡路島)
淡路瓦はいぶし瓦が得意で、フラットにすることでモダンな屋根材を開発しています。全国の瓦生産の14%ほどのシェアを持っており、いぶし瓦に限った場合、30%以上のシェアとなっています。淡路瓦の焼成温度は、1000℃前後です。表面のきれいないぶし瓦が最大の特徴です。
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